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<NIE・教育に新聞を>「やさしいNIE」に/全国大会閉幕/公開授業生き生き(2013年7月27日、社会面)

 【静岡で座波幸代】第18回NIE全国大会静岡大会(日本新聞協会主催)は最終日の26日、9小中高校の公開授業や8校の実践発表、五つの特別分科会が静岡市の静岡県コンベンションアーツセンターグランシップであった。新聞を使った授業で児童生徒が生き生きと学ぶ姿を発信しながら、教師も子どもも無理なく続けられる「やさしいNIE」を広げていくことを確認し、閉幕した。

 (31日付ひと・暮らし面、8月2日付教育面に詳報)

 閉会式では、静岡からの提言として「やさしいNIE」の裾野を広げるために(1)自信を持って「NIEは魅力的でやさしい」ことを伝えよう(2)「やさしいNIE」を意識した新聞作りと環境づくりを進めよう(3)新聞とデジタルとの連携・共存を図ろう-の3点を確認した。

 静岡市立安西小学校は4年生29人による公開授業「健康なくらしとまちづくり~NIEで気づく ひろがる」を行った。世界遺産となった富士山を望む海岸のごみと清掃活動に関する記事をみんなで読んだ後、静岡県のごみ処理の現状を確認。新聞から社会を見詰め、各児童が「ごみを減らすため、わたしたちができることを伝えよう」と、記事をきっかけに考えたアイデアを紹介し合った。

 ある男児は衣類回収ボックスの記事を読んで、ペットボトルや食品トレーをなるべく買わず、リサイクルする作戦を考えた。女児は「遊び感覚でごみ減量大作戦」と題し、海に落ちているごみの様子を調べて4こま漫画で伝える案を発表した。

<NIE・教育に新聞を>全国NIE静岡大会開幕/山口建氏(静岡がんセンター総長)記念講演/「標準化が不可欠」(2013年7月26日、社会面)

 【静岡で当銘祥子】「子どもたちへのおくりもの-豊かな心を育むために-」と題して記念講演を行った山口建・静岡県立静岡がんセンター総長は、NIEのさらなる発展には「体系化や標準化を基礎にした『NIE学』の確立が不可欠だ」と強調した。

 山口氏は、NIEの意義を(1)未知なる社会への案内役(2)大量情報の扱い方を示す(3)作文能力を向上させる-と指摘した上で、教育現場のNIEへの認知がいまだ不十分だと指摘した。

 今後、NIEを普及させるには「誰もが取り組めるようにする標準化が不可欠だ」と話した。さらに実践者の取り組みにとどまらない調査・研究を重ね、情報提供を続けることが欠かせないと指摘した。そのためには、活動を継続し、成果を蓄積する必要があると訴えた。

 山口氏はそのほか、超高齢化社会の到来で、新聞が生涯教育にも活用できると提案した。

<NIE・教育に新聞を>誰もが読める新聞を/全国NIE静岡大会開幕/裾野広げる方策議論(2013年7月26日、社会面)

 【静岡で座波幸代】第18回NIE全国大会静岡大会(日本新聞協会主催)が25日、静岡市の県コンベンションアーツセンターグランシップで2日間の日程で開幕した。全国の教育・新聞関係者ら約1300人が参加。大会スローガンの「『学び』発見-ふじのくにから『やさしいNIE』」に関連した記念講演やパネル討議、公開授業を通して、教育に新聞を活用するNIEの実践をいかに広げていくかを考える。

 「NIEの裾野を広げるために」と題したパネル討議には、大会初の取り組みとして、小中高校生も教員らと共にパネリストとして登壇した。会場の参加者も交え、どうやったら新聞に親しみ、気軽に楽しくNIE活動に取り組めるかを話し合った。

 記事のスクラップが趣味という松岡賢史朗君(静岡市立西奈小6年)は「学校で『新聞は役立つ』と言われても、読まない子はたくさんいると思う。子ども同士で『新聞はこんなふうに面白い』と紹介し合うといいと思う」と述べた。

 小関萌可さん(静岡市立高松中3年)は「新聞には読めない漢字や分からない表現もあるが、もう少し簡単に、みんなが読める新聞を作ってほしい」と要望した。学校の新聞部に所属する山内花緒さん(県立清水東高校)は高校生のインターネット利用や活字離れの現状を指摘しつつ、「校内新聞を作りながら情報を整理したり、吟味したりすることの大事さを感じている」と新聞の魅力を語った。

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