NIEニュース
<NIE特集>11月はNIE月間 学校、家庭、地域つなぐ/使い方多彩 力を育てる(2012年11月1日)
教育に新聞を活用するNIE(Newspaper In Education)への関心が広がりを見せている。理由は学習指導要領に盛り込まれた「言語活動の充実」にあるが、実践を後押しするNIEアドバイザーの存在、学校や行政、新聞社の連携による協力体制が県内でも整いつつあることも大きな要素だ。新聞は児童生徒の読解力や思考力、判断力、表現力を養い、社会への興味、関心を高めるために有効な素材といわれる。活用次第で子どもたちの限りない能力を引き出す“教師”になり得るのが新聞だ。学校、家庭、地域での実践を紹介し、県NIE推進協議会会長とアドバイザー4人に現状と課題について意見を寄せてもらった。
広がるNIE
■ 記事通しいじめ身近に/コザ小学校5年2組(沖縄市)
9月23日付のりゅうPON!を使って、みんなで「いじめ」について考えました。
■ 地域の”宝”学び発表/港川小学校4年生(浦添市)
地域や学校で学んだことを新聞を通して発信した港川小の児童ら。地域と学校、新聞を結ぶあり方に触れます。
実践的な取り組み
■ 投稿の喜び 書く力に/金武小学校4年1組(金武町)
新聞投稿全員掲載や学級新聞を発行する「新聞会社」の設立など、金武小学校4年1組の皆さんの取り組みを紹介します。
■ 紙面めくり知識継ぐ/世嘉良勇さん、聡一朗君(うるま市)
りゅうPON!を通した、祖父と孫の交流を伝えます。
現状と課題
県NIE推進協議会の山内彰会長と4人のNIEアドバイザーに、NIEの現状と今後の課題を聞きました。
【琉球新報 2012年11月1日付 16、17面掲載】
ぜひご覧下さい。
NIE実践校 安里禮子校長に聞く(中原小)/自分で選び考える 自立した学習実践/興味や特技伸ばす(2012年10月26日)
学校や家庭の新聞活用を進めていこうと、11月3日の第6回県NIE実践フォーラム(主催・県NIE推進協議会、後援・県教育委員会、うるま市教育委員会)では、日本新聞協会指定NIE実践校のうるま市立中原小学校が全学年24クラスで授業を公開する。安里禮子校長に新聞を授業に活用する意義や取り組みを聞いた。
-新聞活用の現状は。
「今の親や若い教師の間で新聞離れが進み、何でもすぐインターネットに頼る傾向にあるが、新聞は総覧性が魅力だ。ニュースは何か、子どもたちに伝えたい話はないかと、普段から新聞を読むことが大事だ。私も現場で教えているころ、算数の『大きな数』の単元で経済面をめくり、万単位の数字を教えていた。新学習指導要領に新聞活用が盛り込まれ、教育現場は関心はあるが、どう活用していいかと迷っている。実践校指定はチャンスで、新聞、NIEに頻繁に触れることが狙いだった」
-新聞を授業に活用する意義は。
「学校経営で心掛けているのは学級差をつくらないこと。そのための新聞活用だ。教員の年齢や経験もさまざまな中、今の話題を提供する新聞は子どもに伝える話や授業の材料になる。学校の使命は新聞を深く読むきっかけをつくることだ。新聞活用の宿題を出すと、児童は家でも新聞をめくる。すると、興味のある記事が目に入る。家庭の役割は社会への関心、興味や特技を伸ばして根付かせることだ」
-児童の変化はあるか。
「頑張りノートで2年生が記事を貼って自分の感想を述べている。自分で記事を選び、考えを述べる自立した学習ができ、これこそ教育効果だ。6年生は人権、平和について記事や自分の考えを比較するようになった。新聞をめくり吸収したことが、学び合い、伝え合う力につながってほしい」
<NIE・教育に新聞を>新聞 人と地域つなぐ/県高校PTAフォーラム/NIE実践事例紹介(2012年10月21日)
県高校PTA連合会フォーラム「親子の絆を深める新聞活用~地域、学校、家庭をつなぐ」(主催・同連合会、共催・県教育委員会、県PTA連合会、琉球新報社)が20日、豊見城市立中央公民館で開催され、約60人が参加した。教育行政、PTA、学校現場の関係者が集うフォーラムの開催は初めて。
パネル討議で子どもたちの豊かな学びと育ちを支えるための家庭、学校、地域連携策などが話し合われた。