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NIE実践校 安里禮子校長に聞く(中原小)/自分で選び考える 自立した学習実践/興味や特技伸ばす(2012年10月26日)


 学校や家庭の新聞活用を進めていこうと、11月3日の第6回県NIE実践フォーラム(主催・県NIE推進協議会、後援・県教育委員会、うるま市教育委員会)では、日本新聞協会指定NIE実践校のうるま市立中原小学校が全学年24クラスで授業を公開する。安里禮子校長に新聞を授業に活用する意義や取り組みを聞いた。

 -新聞活用の現状は。

 「今の親や若い教師の間で新聞離れが進み、何でもすぐインターネットに頼る傾向にあるが、新聞は総覧性が魅力だ。ニュースは何か、子どもたちに伝えたい話はないかと、普段から新聞を読むことが大事だ。私も現場で教えているころ、算数の『大きな数』の単元で経済面をめくり、万単位の数字を教えていた。新学習指導要領に新聞活用が盛り込まれ、教育現場は関心はあるが、どう活用していいかと迷っている。実践校指定はチャンスで、新聞、NIEに頻繁に触れることが狙いだった」

 -新聞を授業に活用する意義は。

 「学校経営で心掛けているのは学級差をつくらないこと。そのための新聞活用だ。教員の年齢や経験もさまざまな中、今の話題を提供する新聞は子どもに伝える話や授業の材料になる。学校の使命は新聞を深く読むきっかけをつくることだ。新聞活用の宿題を出すと、児童は家でも新聞をめくる。すると、興味のある記事が目に入る。家庭の役割は社会への関心、興味や特技を伸ばして根付かせることだ」

 -児童の変化はあるか。

 「頑張りノートで2年生が記事を貼って自分の感想を述べている。自分で記事を選び、考えを述べる自立した学習ができ、これこそ教育効果だ。6年生は人権、平和について記事や自分の考えを比較するようになった。新聞をめくり吸収したことが、学び合い、伝え合う力につながってほしい」



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